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オストド&メストドの“行きはいいんだけどね! in 万座温泉”① [2010・春のはずの旅行記]

- プロローグは突然に!-

普段は忘れっぽいメストド1号。そのくせ、オストド&メストド2号が忘れると”容赦”がない。
メストド2号が、“巣立ち”の時を迎え、仮住まいで“自活”を始めた。
まあ、今ではすっかりメストド2号の居ない“棲家”の雰囲気にも慣れてきた。

「全くどこのどいつだ!バレンタインデーにホワイトデーなんか考え出したの!」

そう言いながらも、バレンタインデーの前には、ソワソワするのは、オスの習性であり、バレンタインデーが過ぎれば、今度は顔面蒼白。いや・・・懐の財布を取り出し、ヒーフーミーと数えだすのは、オスの哀しき性である。

「ったく・・どこの馬鹿だ?三倍返しなんて言い出したの!出てこい!殴るから・・・」

そう言いながらも、せっせと貯めた“なけなしの小遣い”を数えだす。
そして、貰ったチョコレートの大半をメストドに食い散らかされても、“お返し”はしなければならない。

「何がいいかな?花束は・・・・無理か・・・花殺しの名人だもんな・・」

そう言いながら、花屋の前を行き過ぎる。何しろ、オストドの行動範囲は狭い。
いや、狭くはない。納入すべき機器の検査だと言っては、アチラコチラに出没するし、「作業服のどこが悪い!」と言いながら、新宿や銀座界隈にも出没もする。ミキモトブティックの会員でもあるし、到底、その場所に現れる“格好でも、風体でもないくせに、表参道や原宿も闊歩しているし、青山や六本木でもメシを喰っていることもある。

「困ったな・・何にしよ?」

バレンタインデーの収穫の山のうち、食い散らかされた高級チョコの空箱と、お子ちゃま仕様のチョコレートの山を眺め、ため息をひとつ付く。

「どうしたの?ため息なんか・・・」

「いや・・疲れかな?今までの人生の中でこんなに(頭が)働いたことないからさ・・・」

「そうね・・疲れたわよねえ~温泉入りたいね!」

メストド1号がその場に居なければ、オストドは階下の住人さんの迷惑を顧みず、狂喜乱舞していたかもしれない。必死に踊りたがる自分を抑え込んだ。

「いいねえ~。私を温泉に連れて行ってか・・・そういや、どこかで似たようなタイトルの映画あったな・・・」

こうして、ホワイトデーの当日は“お食事”だけで、誤魔化しして“温泉”へ行けばいいのでは?と考えた。
だが、“敵もサルモノ。引っ掻くモノ”である。
昔から、少ない小遣いをやりくりして、オストドの小遣いに比較すると、ちょっと割高感が否めない宝飾品をプレゼントしても、いつも答えは同じだった。

「ありがと!でもね・・今度、買う時は相談してくれる?」

オストドの忘れっぽい脳みそも“同じ言い草”をされれば、嫌でも覚えてしまう。それに、「好きなモン買ってあげるよ」というには、悲しいかなオストドの財布は、薄すぎる。
メストド1号の口癖は、「あなたの物は、私のモノ。私のモノは、私のモノ」。
オストドがガンを患い、入院した時もそうだった。「もしかしたら?」と疑念が拭えなかったので、メストド1号にヘソクリを全てブチ込んだ財布を渡した。退院しても、ガン保険や所得補償保険、ついでに満額支給されたお給料2カ月分も、全て綺麗さっぱりに“行方不明”になった。
まあ、入院中は“駄々っ子”の“我儘し放題”。「大部屋は嫌だ」と駄々を捏ね、「アレ買って来い!コレ!持ってこい!・・あっ!タバコも買って来いついでに・・TVカード買うから、お金置いて行け!」とか散々やらかしたので、当然の報いと言われれば、返す言葉がない。
なので、一応お伺いを立てねば、温泉の宿泊代は、それこそ“水の泡”となり、石鹸の泡と共に消えてしまう。

「ねえ!ホワイトデーは、温泉でいいかな?」

「どこ?」

「勿論!温泉成分重視!喰い物は二の次になるけど・・・」

「いいわね!でも・・・」

「当日はちゃんと“お食事”に行きますよ・・」

「ならいいわ!」

「ついでにさ・・メストド2号もそれでいいか聴いておいて・・・」

メストド2号は“休日出勤”で、システム変更に対応しないといけないと言う。まあ・・全国共通どこでもなんでも券
別名・・現ナマともお金とも言うが、それが一番喜びそうである。何しろ、メストド2号は“ちゃっかり者”なので、
“歩くお財布”が同行すれば、底なしに“カード”を切らされる恐れがある。“歩くお財布”は、その歩みを止め、薄ぺらいお財布から、一枚抜き取って渡しておくことにすればよい。まあ、温泉に連れていくより、安上がりになってしまうが、怨むなら“休日出勤”を言い渡した張本人か、システムの変更を突然言い出し、地獄の3月を迎えさせた会社の上司を恨んで貰わねばなるまい。案の定・・・・

「私も行きたかったよぉ~」

そう“泣き”の電話がはいってきたのは、オストドとメストド1号が、目的地である“万座温泉”に向かって車を走らせているときだった。

「しょうがないわよね・・・無理をしないで、頑張りなさい!」

延々30分近くメストド1号が、携帯で電話している時、ひたすら・・オストドは安全運転?をしながら、田の車を追い立て、払いのけていたのだ。

「お腹が一杯で眠いよなぁ~」

そうほざきながら、法定速度をなぜか追い越し車線で順守している車を払いのけ、深夜の高速道路をぶっ飛ばしていたのである。


-睡魔と闘い・・道路犬を嗅ぎ分けて・・・-

「遅いなぁ~ガソリン入れる時間なくなっちゃうよ!あれほど・・7時って言ったのにな!」

そうほざいていたのは、土曜日の午後7時を廻ったところ、いつもの朝と同じ様に、家の玄関を出た。
出たまでは同じだが、いsつものダンヒルのショルダーを肩にかけ、小旅行に持って行く、カバンを手に取り、
ついでに2個の寝袋と、防寒靴。おまけにメストド1号の防寒着を車に押し込み、追手に察知されない様に巧みに隠す。それでなくても、職人’sに見つかれば、“強制的”に拉致され、現場の小屋に喰いちぎれない“鎖”で繋がれてしまう。オストドは連休を取るつもりだが、“職人’sに明日はない”。ライフラインに携わっていると、“休日”は、働かされ、ついでに平日もコキ使われる。オストドの口癖は「死ぬまで働け!」である。
身体さえ丈夫で、色を見分けられ、やるべきことを瞬時に判断出来なくても、その数十秒後には、“理解”できれば、“職人’s”は、眠る様に“永遠の眠り”につくまで、働く事が出来る。ただし、彼等を待ち受けるのは、今までコキ浸かっていた後輩である“職人’s”に散々コキ使われ、罵倒される日々が待っているのだけれど・・・
従って、彼等にはバレるわけにはいかない。何しろ、我が社の伝統と言うのか、恐ろしい事にハネムーン先まで、“お仕事”の電話が追いかける。その企みの急先鋒・・・海外に逃亡しようが、どこに隠れ様が、見つけ出し
お仕事の電話を掛けるのである。その首謀者故、時には“反乱”の矛先が我が身に降りかかってくる。

「今から電車に乗るから・・・」

メストド1号から、待望の電話が入る。だが、オフィスを空けるわけにはいかなかったので、我が社の御用達のガソリンスタンドに電話を入れると社長がでた。

「社長!何時までだっけ?」 その声には、取りに来てくれないかな?ついでに届けて!と匂わせている。

「忙しいんでしょ?」

「そうなんだよね・・・間に合いそうもないか・・・」

「ウチの若いもん向かわせますから・・・」

これで終わりである。コレだけで、“飼い主”そっくりの腹っぺらしの車は、“その胃袋”を満たされ、ついでにエンジン廻り、足回りの点検まで終え、後は、逃亡に備え、会社の車庫の片隅で、その“出番”を待つ。
様子を窺いに次々とオストドの専用執務室にやってくる。“職人’s”を欺き、脱出するのは、至難と思われたが、
“ご挨拶”で頂いたビール券の存在を思い出したので、「これで・・飲めば?ついでに・・つまみ代」と千円札を2枚掴ませる。これで、酒盛りが始まり、“監視の目”が緩めば脱出可能なのだ。
メストド1号が到着し、車に買いこんで来たスーパーの袋を放りこむ。まあ、毎日の様に現れるので、職人’sは警戒しない。いつもの様に帰宅するフリをして、会社から逃げ出したのである。

「さてと・・腹減った!」

「そうね・・」

途中、ガストに立ち寄り時間調整をする。首都高に上がろうとした時、運悪く“職人’sを乗せた社有車とすれ違う慌てて、携帯の電源をブチ切り、向こうが気付かないうちに首都高を駆け上がる。

「あっ!娘から電話あったみたい・・・」

「掛けてみれば?」

オストドは、一路首都高を外環方面へ向けて車を走らせていた。メストド1号が2号と話しをしている間に、外環に進路を移し、着実に関越道方面へ進んでいた。

「あっ!ヤバッ!」

「えっ?」

「覆面・・中国では道路犬が現れた・・・」

「判るの?」

「まあね・・・赤色灯廻っているモン・・・」

巧みにすり抜け、近くのSAに逃げ込む。RVばかり停まっている所へ、滑り込みエンジンを切り、寝た振りをする。しばらくして、パトカーが赤色灯を廻し、“物色”しながらノロノロ走っている。

「うちかな?」

「どうだろ?」

「身に覚えは?」

「あるに決まっているじゃん!現行犯で捕まってないから大丈夫だとおもうけどね・・・」

オストド&メストド1号は、頭から毛布を被り眠ったふりをしていた・・・

二人して、ムクリと起き出し、トイレに行くために車外にでたのは、それから10分後のことだった。




オストド&メストドの“行きはいいんだけどね! in 万座温泉”②へ続く・・・

オストド&メストドの“行きはいいんだけどね! in 万座温泉”② [2010・春のはずの旅行記]

-どこで寝るか?それが問題なんだよな-

「眠くなってきたな・・・眠い!眠い時・・眠ければ・・寝ちゃっていい?」

「ちょっと・・ちゃんと運転してよ!」

オストドを猛然と睡魔が襲ってきたのは、上里SAを通り過ぎた頃。眠気と戦うには、疲れている身体と飲んでいる薬のせいで、“突然の睡魔”に襲われる。

「ほらぁ・・タバコ吸って!お茶飲んで!・・CD掛けていいから・・・」

オストドの車のCDチェンジャーは6連奏。つまり、6枚のCDを予めセットしておけば、次から次へとCDが代わってゆく。

「余計に眠たくなったんだけど・・・」

「次のSAは・・・」

「もうないよ・・・あるのは、駒寄かな・・・」

「じゃあ・・そこまで我慢して!」

必死の思いで駒寄PAに滑り込み、空いているスペースに割り込んで眠る準備。おかしなもので、眠れると判ると眠気がすっ飛ぶのは、いつものこと。だから、家のベッドへ潜り込むときは、睡眠薬を飲む。
長年、不眠症を訴えてきたが、前の主治医は出してくれなかった。幸か不幸か仲間の一応医者である友人と言うより、腐れ縁の医者も・・「人間には効くけど・・馬鹿とアホとトドには効かないだろうな」と出してくれなかったし、前の主治医は“医者の不養生”で、脳梗塞になって半身不随。メストド2号である娘に紹介された現在の主治医は、精神病院にも勤務しているので、その点は詳しく、理解があってすぐ“眠るための薬”を処方してくれた。ハルシオンは効き目は早いが短時間しか眠れないので、現在オストドが飲んでいるのは、アメリカでは麻薬扱いにされているお薬で、持ち込みも所持も禁止されている薬。確かに飲み始めた頃は、ぶん殴られ様と蹴り飛ばされ様が、スヤスyと眠っていたのだ。最近は、効き目が弱いので、最大量を摂取しているのだが、それだってぐっすりとは眠れない。まあ、オアラダイスな夢の中を彷徨っているので、文句を言うつもりもないけど・・・

「寝袋いるかな?」

「今はいらないけど・・毛布でいいんじゃない?」

「だね・・・」

小雨混じりの中、寝るためのセッティングをする。1列目を前に押しやり、2列目にそれぞれ陣取る。
毛布をそれぞれ身体に巻き付け、オストドはしっかりとロング座布団にしている布団ともクッションとも言い難い中途半端な布団らしきものを敷く。メストド1号には悪いけど、“運転手”の特権ということにしておく。ただし、この特権はオストド&メストド1号“だけ”の旅に許されるのであって、メストド2号が同行すれば、この“特権”は剥奪され、2個しかない寝袋も“レディーファースト”の憂き目にあう。
毛布とグランドコートを被り“仮眠モード”に入る。運転中は薬を飲んでは自らだけの危険だけではなく、関係のない赤の他人まで、巻き添えにしてしまう恐れがある。

-正確な“腹時計”-

オストドの腹時計は正確な時間を刻む。更に付けくわえれば、“最新の時差対応”の腹時計である。
その“腹時計”はオストドの機嫌とリンクされ、満腹になれば機嫌がいいし、空腹になれば機嫌が悪い。
メストド1号も永年連れ添ってきているので、ちゃんと・・“宥めるアメ”ではなく、“食糧”と言うべきか、おやつを大量に仕込んである。“現金な正確”の持ち主のオストドには、うってつけの“目の前ノニンジン”みたいなもの。
儚い夢を彷徨って居ても、廻りの車のドアがバタンバタンと閉まる音は、常に関知しているオストドの耳。ついでに、腹時計が正確に「朝飯の時間だ!起きろ!馬鹿!」と告げる。

「腹減った・・・朝飯の時間!」

メストド1号を揺り動かす。いつもは“食の細い”(そう言う事にしておく・・[がく~(落胆した顔)][あせあせ(飛び散る汗)]
何故ならば、オストドの飼育係である。メストド1号の食に関してこれ以上言うと危険ゾーンに突入し、オストドの食生活は一層“手抜き”をされる危険がはらんでいるので、とりあえず、そう言う事にしておく。

「あんまり・・食べたくないけどね・・・」

「お昼・・満足に食えるかどうか怪しいよ・・」

無理やり、拉致して朝食タイム。オストドは天ぷらそばを食し、ついでにメストド1号のワカメうどんを半分以上、強奪する。ソバはまあまあだったけど、うどんは茹ですぎか、はたまたメストド1号が食べるのがトロイのか?
相当、歯ごたえがない。ソバだけなら、その辺のソバ屋並み、うどんはカップうどん並みである。

「さてと・・どうしようかな?」

「えっ?」

「ここから出て一般道抜けてもいいんだけど・・・」

「道判るの?」

「さあ・・一度、メーカーさんの社長の車で降りたけどね・・」

「判るのは?」

「そうね・・渋川・伊香保で降りたら判るよ!」

「じゃあ・・その道がいいわね!」

「うん・・」

PAを出れば出口までもうすぐである。ここまで、首都高560円、外環250円を払ってきた。(ETC)
多分、1500円の支払いで、渋川・伊香保を抜けられる。案の定1500円で済んだのだ。

-折角だからお参りしていこうか?-

オストドの通るルートはいつもバラバラである。大人しく17号線を走り、R145に乗ることもあれば、伊香保を抜け、裏道をトコトコ抜けていくこともある。まだ、やっていないのは榛名湖を通るルートぐらいだろう。
一生懸命正規の道へ誘導しようとするカーナビとバトルを繰り広げ、知り尽くしている水沢観音を目指す。

「ほい!到着!野菜とか安いんだよな・・ココ!中でも野沢菜はココかなやっぱり・・・」

「はいはい・・帰り通る?」

「通らない・・たぶんね!」






(オストドと・・・・一体空けてメストド軍団の守護仏)




(メストド軍団の・・守護は“大日如来”様)


(護摩木・・200円に名前書いてと・・・)


(折角だからと・・登らされ・・・)


(死んだつもりで・・登って・・ハイ!)

「さてと・・ココ降りるんだけど・・・落ちてくるなよ!」

「あなたこそ・・転がり落ちるんじゃないわよ!」

「確かに・・俺のほうが危険ゾーンだよな・・・」

どっちかと言うと、ご年配や女性向けに造られている手摺り。雨にぬれていて滑りやすいのに、オストドには扱いづらい低さ。行きは良い良いで登ったが、蹴りは地獄を見ることになった。多分、お賽銭をケチったその報いかもしれないし、この旅を総括しているのかもしれない。

(オマケ情報!)

一枚目の写真に写っている“水沢饅頭”皮は竹炭を使用しているので、黒いけど北海道産の小豆を使用した餡とマッチしていて美味。下手な温泉まんじゅうを買うくらいなら・・お薦めの一品。
試食を食べさせてくれるので、お気に召せば・・“買い”である。饅頭には煩いメストド1号のお気にいり!

駐車場から参道に向かう途中に地場産の野菜類が新鮮で結構割安で売っている。オストドがゲットしたのは、
野沢菜の漬物。1袋200円。3袋500円はリーズナブル。但し・・毎日同じ値段かは聴かなかったけど、
本日限りと言ってたけど・・前も同じ値段だった[わーい(嬉しい顔)]


オストド&メストドの“行きはいいんだけどね! in 万座温泉”③へ続く・・・・

オストド&メストドの“行きはいいんだけどね! in 万座温泉”③ [2010・春のはずの旅行記]

- Do you know? -

「いいのかな?こんなに・・空いていて・・・」

「そりゃあ~裏道抜けてるからね・・・」

予め断わっておいたので、“爆走”モード。狭い道もブンブンと走る。内心では、「帰りは渋滞のドツボだな」と思っているが、口には出さない。快適に飛ばす車の中では、開け放った窓から心地良い風が入り、CDに合わせてメストド1号の鼻歌が聴こえてくる。

「さてと・・このままだと早すぎるよな・・・どうしよう?」

「そうね・・・」

「じゃあ・・あそこで時間つぶししよう・・・ついでに・・給油しとかないと!」

長野原の駅を過ぎ、草津方面へのバイパスを左折する。トヨタレンタカーを左手に見ながらカーブを切り、グングン昇って行けば、しょっちゅう・・必ず寄る。浅間酒造がある。そして、その先にはエネオスのスタンドがある。
何しろ、本来ならもっと早目に給油したかったのだが、商売気がないのか?休日に走っているオストドが悪いのか?スタンドはあっても休みである。多分、往復は持つ計算で出てきているが、連休最終日にガス欠なんて喰らいたくもない。一度だけあと・・数十メートルの所で、同乗していた車が“ガス欠”になったことがある。それも軽井沢のど真ん中。あんな思いはしたくもない。それにこれから山を登るわけだから、履いてて良かったスタッドレス。入れてて良かったガソリンに越したことはない。

「思ったより・・入ったな・・・」

「どのくらい?」

「そうね・・5リッターほど計算合わない・・・あっ!」

山を駆け上がり、そしてそのまま下ったのだ。そして、メストド1号のウエイト分を計算に入れてなかったのだ。

「判ったの?」

「うん。それより・・・」

ガソリンスタンドの店員さんに確認すると、やはり草津-白根-万座ルートは通れないとのこと。
通れないものは知って居た。

「大人しく・・有料行くしかないね・・・」

「上はまだところどころ・・凍結してますよ!チェーンは・・」

「大丈夫!履いてて良かったスタッドレス!」

「ですね・・お気をつけて!」

本来ならば、ベルツの湯か大滝の湯でひと風呂と行きたかったけど、仕方がない。吾妻を抜け、三原-万座の有料道路を走らねばならない。ただ・・片道1020円もふんだくられるのだが・・・
気を取り直して、時間調整と早目の昼食を済ませておくことに・・・




(まあまあ・・場所柄で言えばリーズナブルだったので・・・・ココで頂きました![わーい(嬉しい顔)]


(コレ・・サービスらしいんですが・・何でしょう?)


(手を大事にしているメストド1号・・・なんでも・・お箸で・ひょい!正解は・・・うどんを揚げたもの!)


(和風ファミレスに毛が生えた程度・・・にしか思えませんでした。)


(これで・・お値段1380円・・・考えるのは止めます。お味はまあまあ・・・☆一個だけ・・)

-ひと~つ!ふた~つ・・・一体いくつ?-

「やっぱり・・金取るんだな・・・夏は払った覚えないけど・・・」

「いくら?」

「1020円だってさ・・・20キロくらいなんだよな・・・」

草津-白根のルートも志賀-万座ルートも通れない。唯一、開通しているルートを通らねばならない。

「まあ・・冬場は除雪するんだから仕方ないけどね・・・」

料金所で順番を待ち、係員にお金を払う。さっきから・・何やら一言喋っているな?と思えば、

「あのぉ~表万座リフト停まっているそうですけど・・・」

「スキーじゃないんで・・大丈夫!」

どうやら、強風に寄るものか?それともメンテで停まっているかは定かではないが、とにかく表万座のリフトが停まっているのは、理解した。多分、スキーもスノボーもせずに・・わざわざ・・こんな所までという顔をした係員に見送られ出発。

「ねえ・・さっきから気になっているんだけど・・あのカーブの標識のCの5とかって何?」

「ああ・・あれね・・カーブの番号」

「でもない所もあるじゃない・・」

「一応・・公称でしょ・・・ないところはカーブじゃなくて・・曲がりくねった道?」

慎重にカーブを切りながら登ってゆく。下りは何度も走っているが、初めてこの道を登っている。

「ひと~つ・・・ふた~つ・・・あれ・・ない!」

「一応、公称60個らしいけど・・もっとあるよね・・・おっ!雪がある!」

「大丈夫?」

「まあね・・履いてて良かったでしょ・・スタッドレス。」

今から何年前になるのだろう。オストドが二本の免許証を正真正銘手に入れたのは、その年の御用納めの日だった。無謀にも、雪の昇仙峡を走り、ついでに雪のいろは坂、雪の湯西川とレンタカーで駆け抜けた。

「笑い話だけどさ・・・今では。」

レンタカーを借りた時に、タイヤのセーンは買わされたのだが、付け方もしらないし、ましてやそのチェーンが長すぎることもしらなかったのだ。見かねたトラックドライバーがチェーンを装着してくれたのだ。

「相変わらず・・無謀・無茶は治ってませんけどね!」

「治し様がないでしょ?馬鹿は死んでも治らないんだし・・・」

そんなやり取りの中。最後のカーブを曲がると、万座のバスターミナルが見えてきた。

「あちゃぁ~凄い・・車の数・・・」

「そうねえ~大丈夫かしら?」

「大丈夫でしょ・・行っちゃえ~」

この日の宿である万座ホテル聚楽は、どん詰まりの手前を右折する。夏場なら、快適なドライブコースも厚い雪に覆われ、“この先通行止め”の標識があり、ゲートが閉まっている。その手前を林の中へ突っ込んでゆく。

「うう・・寒っ!」

「靴履き替えるでしょ?」

「うん・・凍傷になりそう・・」

防寒靴に履き替え、荷物を背負い、ホテルの玄関へ飛び込んでゆく。チェックインは14時だけど、ロビーで時間を潰せばよい。迂闊にもマフラーも手袋も忘れてきている。下界では春なのに、ここではまだ真冬なのだ。
宿泊カードに記入をする。車のキーをフロントに預ける。

「すみません!昨日も生憎満室でして・・お部屋の準備が・・・ゲレンデに行かれますか?」

「ううん。ココのお風呂に入るためだけに来たから・・・」

「それでしたら・・・特別にお風呂へお這入りください。タオルはお持ちですか?」

「忘れてきちゃってね・・・」

「それでしたら・・・コレを・・・」

フロント嬢がまるで女神様に見えた。荷物も預かってくれると言うのだ。お言葉に甘えて荷物を預かってもらい、
風呂に入るためだけに・・標高1800メートルも登ってきたのだ。そそくさと、勝手知ったる大浴場へ急ぐ・・
生憎・・カメラを持って行ったのだけど・・・貸し切り状態にはなれなかったので・・・・



その時は空吹きが見えたのだ・・その日は・・・まさか、吹雪になるとは予想もしていなかった。

-これって・・・吹雪かな?-

オストド&メストド1号に割り当てられたのは、フロントの真上。5階の洋室。
眺めは望めないけど・・広めの洋室。多分、ソファーをベッドにすれば4名は泊まれるかもしれない。
ユニットバス&トイレ付きのお部屋。オストドもメストドも風呂付のお部屋なんていらない。
わざわざ温泉に来て、部屋の風呂に入るなんぞそんな事はしない。

「ねえ・・ここよね?うちのパパが温泉大好きになったの・・」

「そうそう・・それだけ・・いいお湯なんだよ・・ココ!」

タ~ップリ長湯をさせてもらい、骨の髄から疲れが流れ出し、心身共リラックスしている。ふと窓の外を見ると

「あっ!雪が本格的になってきた・・・」


(部屋の窓から・・顔を出してみれば・・・)


(キャンピングカーの前にオストドの車・・・雪まみれになっているでしょう・・・)


(「わ~い吹雪だぁ~」と窓の外を眺めるメストド1号。写真を撮られた事にも気が付かない・・・)


オストド&メストドの“行きはいいんだけどね! in 万座温泉”④へ続く・・・






オストド&メストドの“行きはいいんだけどね! in 万座温泉”④  [2010・春のはずの旅行記]

-どの口が言っているんだ?-

「やっぱり温泉はいいわよねえ~最低でも・・4回は入らなくっちゃ!」

「はぁ?昔は温泉に来てもいいとこ・・2回で充分だったはず・・・」

「誰のせいだと思っているのかしら?どの口が仰っているのかな?」

「やば・・お風呂行って来る!」

首にバスタオルをかけ、小さいタオルを振りまわしながら、慌てて部屋を飛び出してゆく。食事の前にもうひと風呂浴びる。メストド1号と違いオストドは、昔から“カラスの行水”タイプである。その代わり、何回も温泉に飛び込むから、回数なんか数えていられない。いっその事、脱衣所に休憩用ソファーでもあれば、そこで休憩してまた風呂に飛び込むと思う。ここ“万座jホテル聚楽は、脱衣所に冷水器を完備してある。入浴前に水を一杯。入浴後にまた一杯の水を飲む。それにスリッパを入れる袋とか、濡れたタオルを入れて運べる“エチケット袋”と称したビニール袋もある。これで、“どこの誰か判らない人が履いたスリッパ”を履くこともなく、濡れたタオルをブンブン振りまわしながら、部屋へ戻ることもない。
テキパキと浴衣を脱ぎ、浴室に飛び込むと、どうやら、スキー等を楽しんで来た人々で溢れかえっている。
外は吹雪。露天風呂に浸かる人は、よっぽどの神経がなければ入らない。

「チキンズ・・・・・」

別にチキンを食べたいわけでもないし、食べられるはずもない。オストドはチキンアレルギーである。
いくら、抜気されていても、換気扇が廻っていても、硫化水素の濃度はそれなりにはあるかもしれない。
まあ、ゴミゴミしている所に入るよりも、誰ひとりいない、露天風呂に飛び込んだほうが気持ちがよい。
まあ、顔に突き刺さる様に吹き付ける吹雪くらい。別に遭難する心配もないわけだし、源泉が絶えまなく注がれているので、こごえ死にすることもない。ただ、滑って転ばぬ様にすればいいだけだ・・・

「男のくせにだらしねえな!」

まあ、大勢が露天風呂に入るわけにはいかない。せいぜい9多く見積もっても12平米あるかないか?のこじんまりした露天風呂である。女性用は木造りと石造りの二つあるらしいが、男性用はひとつしかないわけだから、
全員に来られても困るし、入れるはずもない。
これ幸いと露天風呂を一人占めにさせていただく。しばらくして、釣られたのか?それとも折角だから?それか、
オストドのボソっと吐いた言葉が聴こえたのか?まあ、どんな理由かは定かではないが、露天風呂に一人、また一人として入ってくる。源泉が注ぎこまれている部分は、オストドが“占拠”させていただいている。
火照れば吹雪の中に身体を晒し、冷えればまた首までしっかりと風呂に沈む。
しばらくすれば、温泉玉子ではなく、茹であがったオストドの出来上がりである。

「さてと・・・もうすぐごはんだし・・・」

そそくさと、脱衣所へ上がり冷たい水を一杯飲む。手早く身体を拭きあげ、部屋へ戻る。オストドと入れ替わりにメストド1号が風呂へ出かけてゆく。


(窓から顔を出し・・・・)


(メストド1号が戻ってきた頃には・・一旦止んだ雪・・・)

- バイキング 合言葉は・・・心おきなく -

夜7時半に予約をしてあったのだが、腹の虫は鳴りっぱなし。メストド1号がまだお風呂に浸かっているのだろう。
部屋の電話が鳴る。席が用意出来れば電話をくれることになったいた。

「お席のご用意が出来ましたので・・・・」

「はいはい・・」

メストド1号が戻ってきたので、早速指定レストランへ降りてゆく。グラスワインサービスのコースではあるが、オストドもメストド1号もワインを嗜まない。代わりにウーロン茶を頂く。

「合言葉は・・・」

「心おきなく・・判っているよ!」

取りあえずで持ってきた量は、赤城牛のしゃぶしゃぶだけで、軽く3人前。天ぷらが2人前にエトセトラ。
まあ・・空を飛んできたわけでないが、ここは標高1800メートル。
高くなれば、眠っているはずの“食欲魔人”の魂がムクリと起き出す。
都合、赤城牛のしゃぶしゃぶだけで、5人前は軽く平らげ、すっかり胃袋に押し込んだ量は、お盆で3枚分。
メストド1号は呆れながらも、デザートにコーヒーを嗜んでいる。

「さてと・・」

「まだ食べるの?」

「デザートは別腹でしょ!」

コーヒーにメロンを3切れ、ケーキを一通りいただく。メストド1号は目の前で、ひょいひょいと放りこむ、オストドを呆れた顔をして眺めている。

「しかし・・・我ながら衰えたな・・・」

「何が?」

「あん?食べれなくなったなぁと思って・・・」

「どの口がそんなこと言うのかしらね・・・」

「昔はもっと食えたけど・・・」

「いくわよ!」

食べて空になった食器を、返却台に片付け部屋に戻る。

「喰いすぎたかな・・」

「でしょうねえ~」

- 一夜明けて・・外はすっかり・・・-


(気圧のせいで・・パンパンに膨れた・・・)

朝風呂を楽しみ、あとはしっかりと朝食を摂る。チェックアウトも12時までOKなプランだが、渋滞は避けられない。多分、時速ベースで30キロ走れれば恩の字のはず。メストド1号は長風呂なので、先に部屋へ戻る。


(一面・・雪景色)


(只今・・除雪中・・・)


(ロビーからの眺め・・・)


(春はまだ・・・先)

朝食をいただき、10時に出発。この先どんな地獄が待っているのかは容易に頭に浮かぶ。
下界へ降りる雪道。そして・・その先は・・・渋滞になるのだろう。


(ホテルの玄関をでて・・・)

それから・・延々10時間。我が家に辿り着いた。途中、花園ICで高速を見限り、知り得る限りの抜け道という抜け道を抜けたつもりだったが、考えることは皆同じだった・・・・・FIN





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